中尾歌舞伎保存会「地域文化功労者表彰受賞」報告
更新日:2021年2月22日
先人たちの思いをつなげていく
市指定無形民俗文化財の「中尾歌舞伎」の保存と継承に取り組む中尾歌舞伎保存会が、「令和2年度地域文化功労者表彰」(文化庁)を初めて受賞しました。この日は、保存会の西村篝代表と信州伊那中尾歌舞伎後援会の中山晶計副会長が市役所を訪れ、白鳥市長に受賞の喜びなどを報告しました。
中尾歌舞伎は江戸時代中期に始まりましたが、太平洋戦争を機に途絶えてしまいました。それでも昭和61年に地区の青年会が地域の宝を守り、定期公演などを通して地域を盛り上げようと復活させ、平成元年には保存会が立ち上げられました。一時は、会員の減少などを理由に活動休止を余儀なくされましたが、現在は上伊那地域を中心に集まった約30人の会員が、中尾歌舞伎の魅力を広く伝える目的で、4月の定期公演の他、体験会開催や小中学校と連携した取り組みを行っています。
「地域文化功労者表彰」は、全国各地で芸術文化の振興、文化財の保護、地域文化の振興に功績のあった個人や団体に贈られるもので、県内の団体では保存会が唯一の受賞となりました。受賞報告を受け、白鳥市長は「中尾歌舞伎に合わせて、長谷地域の魅力を発信していただいている。この賞を励みに、今後も継続していってほしい」と話し、西村さんは「過去から今へつないできた方、地域の皆さん、応援してくれる方々のおかげで受賞できた。これからも先人たちの思いを絶やすことなく、繋げていきたい」と感謝と抱負を言葉にしました。
4月の定期公演は延期に
4月29日(木・祝)に予定していた中尾歌舞伎定期公演は、新型コロナウイルス感染症の影響で延期に。それでも西村さんと中山さんは、「リモート公演など新しい形での開催も検討していきたい」と前を見据えていました。
