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伊那谷の仕事と暮らしvol.4 都築木材株式会社

ページID:452596707

更新日:2021年9月2日

同じ“木材”に関わる、それぞれの働き方とそれぞれの喜び

地元にどんな会社があるのか。名前と場所は知っていても、実際にどんな仕事があって、そこで働く人が日々どんな思いで働いているのかを知る機会はほとんどありません。伊那市にある都築木材さんで、総務・経理部の下島さん、第二営業部の菅沼さん、第一営業部・大工の宮下さんからお話を伺いました。

都築木材株式会社
本社に隣接する配送センター

自由だからこそ厳しい都築木材の仕事

日本全国をターゲットに木材を卸している都築木材。家を建てる目的以外にも、家具や楽器など木材に関わる分野は多岐にわたっています。
 
「木材会社というと力仕事や泥臭いイメージがあるかもしれませんが、海外とのやり取りがあったり、商社みたいなこともするんですよ」と、営業部の菅沼貴之さん。一口に木材といっても、用途によって必要とされる種類が変わってきて、お客様のニーズに幅広く応えるためには日本だけでなく、海外の木材も有効だそう。昨今では地域材を積極的に活用しようという動きもありますが、国産材では実現できないことを、海外の材を活用することで選択肢を増やしています。
現在の海外の営業所はカナダ、ドイツ、ラトビア、スロベニアの4か所。社内で英会話取得のプログラムも組まれています。

菅沼さんは、そんなプログラムに社内の期待を背負って!?参加するひとり。「オンラインの英会話プログラムに参加しています。もともと英語を話せるようになりたいと思っていたのですが、なかなか自分ひとりでやるのは時間の管理やモチベーションの維持なんかの部分で続かなくて。社内から選抜されているということもありますが、楽しく学ぶことができています。」

英語のスキルを活かして、海外を相手に仕事をする、という働き方は、地方では実現しにくいのかとも思われがち。海外の事業所を増やす動きがさかんな都築木材さんには、海外の仕事がしたいからと会社説明を受けに来る人も増えてきているそうです。 
 
会社として補助を出しているのは、英会話のプログラムだけではありません。仕事に直接関係する資格であれば、資格取得支援制度を使って会社負担で資格を取ることが出来ます。社風として、仕事が個人の裁量に任されている部分が大きく、ルールに縛られずに働くことのできる環境があります。

菅沼さんは「自由にできる幅が広くて、営業目標も設定されていないので、その分、人によっては目標を見失ってしまうようなこともあるかもしれません。ある意味決めてもらった方が楽な面はありますよね。でも先輩の働き方を見ていると、それぞれが自由そうに見えてちゃんと仕事を回しているのがわかる。自分で任されてできる分、甘えは許されないですね。」と話してくれました。

東京と地元、両方の経験が今の自分を作る

総務部の下島さんは4年前に東京から戻ってきたUターン移住者。「もともと東京に行ったのは、進学がきっかけ。高校時代から音楽をやっていて、東京でずっと続けていました。30過ぎまでやっていて、いざ結婚しようと思ったときに、東京で子どもを育てるイメージが湧きませんでした。」
 
もともと自分が育ってきた場所であるとはいえ、家庭を背負って戻ってくるのは勇気のいるのとなのでは?と質問すると「地元なので、まあなんとかなるだろうと思って」とあくまで楽観的。難しく考えすぎず“えいっ”と移住してしまうというのも、ありなのかもしれません。

地元で、30代前半からの転職活動。ずっと音楽活動をしてきた下島さんにとっては、ほとんど初めてと言っていい経験。「特に業種も決めていなくて、何の仕事をしようかがスタートでした。音楽をしてきて、ずっと楽器が好きでした。“楽器”という視点に限ってですが木材に詳しいところもあって、都築木材の面接を受けました。」

お話を聞いている側からすると、音楽活動から、木材を扱う会社の総務という全く違うジャンルでの仕事に戸惑う部分もあるのだろう、とは勝手な想像。「音楽活動時代の企画販売、スケジュール管理、お金の管理などの経験が今の仕事にも生かされています。自分がなりたいものと向いているものは、ちがう。都築木材の仕事は、配送、事務、CAD、工場作業、生産管理、海外営業、地元営業、大工などの幅があります。そんな中で、総務という自分の適性に合う職場に導いてもらっています。」
 
仕事の充実があるとは言っても、実際に東京から戻ってきての生活に物足りなさは感じないのでしょうか。「今は子育てが中心の生活になって、遊ぶところも多いし、コロナ禍でも距離感を保てる地方の暮らしには安心感があります。でも、もちろん東京の生活は楽しかった。東京にも人のつながりがあって、地元には昔からの友だちがいる。一回出て戻ってきたことで、いろんなところに人間関係があるのが自分にとってプラスになっていますね。」

仕事が楽しい、プライベートも楽しい

東京からのUターンである下島さんとは真逆な境遇なのが、入社3年目で大工の宮下さん。高校を卒業後、飯田市の技術専門校で大工の基礎を1年間学んだ後、都築木材に入社しました。「父親が大工で、小さいころから、ずっと大工になりたいと思っていました。昔からブロックとか、組み立てたりすることが好きで、大工の仕事は自分で作り上げていく感覚が楽しいです。」

同級生はまだ大学生という22歳の宮下さん。周りの友人を見て、うらやましいと思うことはないのでしょうか。「東京の大学に行きたかったけど親に猛反対されました。でも東京に出ることが目的ではなくて、大工になりたかったから、場所はどこでもよかったんです。ちょっと遊びたいくらいは思いましたけど(笑)。今は、県外からこっちに戻ってくる友達はこっちが落ちつくと言っていますし、自分は仕事で好きなことをやって、休日も好きなことができていて、なりたいものになれているのは、やっぱり楽しいです。」

仕事もプライベートも、自分のやりたいことができていると、まっすぐな目で話してくれる宮下さん。地元に住んでいる人は、ともすると“ここにはなにもないから”と言いがちですが、休日をどんな風に楽しんでいるのでしょうか。「長野はスキー場が多いから、冬はスノーボードに行きます。今はできないけど、ごはん食べ行ったり、飲み行ったりと普通です。あとは釣り。川も海も両方行きますね。小さい時から親の影響でアウトドアをやっていて、川はブラックバスとか、渓流も。基本そんなに家にはいません。」

自分の道を見つけて着実に歩んでいる20代という若い人の目に、地方の将来はどんな風に映っているのでしょうか。「大工の世界は、職人不足で若い人が少ないです。私の父親は40代で、それでも若い。周りに自分と同じ年ごろはほとんどいません。大工の世界に興味を持つ人、実際に大工になる人を増やしていきたいです。」

伊那市では中学生の職場体験を5日間行ったり、地域の企業や団体などの約100ブースと市内の全中学2年生が交流するというキャリフェスが行われていて、そういった機会に下島さんと参加することもあるそう。珍しいからと道具を見に来てくれたり、鉋を使ってみて難しいという声をもらったり。

「今の中学生には道具にすら触れる機会がないし、キャリフェスだとまだ将来を見ていない人が多い。高校生くらいになると、大工になりたいけどなり方がわからないっていう人もいる。大工の仕事やモノづくりの体験会とかあると面白そう。大工はお客さんの理想を形にする仕事。建ててからずっと暮らす家だから責任感がある。だからこそ、得られる理想が形になった瞬間、完成した時の達成感も伝えていきたいです。」

三者三様の仕事の楽しみ


同じ会社で働いていても、その仕事内容も、日々感じることも、大変さも喜びも、当たり前ですがそれぞれに違いがあります。今回お聞きした3人の話も、都築木材さん全体からすると、ある一部のお話なんだろうと思います。都築木材さんでは7月にホームページをリニューアル。地元企業の皆さまのそういった努力の重なりが、移住を検討する皆さんにとっては、地方の仕事や働き方がより身近になるきっかけになっていくといいなと思います。

左から下島哲夫さん、中央は宮下翔人さん、右、菅沼貴之さん
左:下島哲夫さん、中央:宮下翔人さん、右:菅沼貴之さん

都築木材株式会社についてはこちらから

伊那谷で働くみなさんの「仕事」と「暮らし」を紹介します

お問い合わせ

伊那市役所 企画部 地域創造課 移住定住促進係

電話:0265-78-4111(内線2251 2253)

ファクス:0265-74-1250

メールアドレス:jkz@inacity.jp

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