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令和4年3月議会定例会あいさつ

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更新日:2022年2月25日

令和4年3月伊那市議会定例会の開催をお願いいたしましたところ、議員各位におかれましては、ご出席を賜り誠にありがとうございました。
定例会開会にあたり、一言ごあいさつ申し上げます。
暦は「雨水」を迎え、雪解けの水が伊那の大地を潤す季節になりましたが、この冬は、新型コロナウイルスの第6波の猛威と厳しい寒さ、降雪に見舞われ市民の皆さまへの生活面への影響が懸念されるところでございます。
大変厳しい状況が続いておりますが、市民の皆さまの社会経済活動の平常化に向け、引き続き全力で取り組んでまいりたいと存じます。

新型コロナウイルス感染症は、今月初めに新規感染者数はピークになったとの見解が国の専門家部会から発表されました。しかし、全国的に重症になる方や亡くなる方はいまだ増加しており、全国の31都道府県には「まん延防止等重点措置」が適用されております。
長野県は、1月27日から県内全域に、「まん延防止等重点措置」を講じておりましたが、感染者が依然として高い水準で推移していることから、3月6日まで延長をしたところでございます。
上伊那圏域では、一週間当たりの感染者が、いまだに200人を超えており新規感染者数は高止まりしている状況でございます。
伊那市では、「まん延防止等重点措置」の2週間延長を受け、引き続き施設の休館、イベント・行事の中止等の対応をとっているところでございます。市民の皆さまには引き続いてご不便をおかけしていますが、感染拡大防止のため、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
市内の保育園、小中学校における対応状況でございますが、保育園は社会機能の維持に不可欠な施設として、感染対策を徹底し、継続して保育することに努めているところでございます。これまでに園児の感染が確認され、休園措置をとったケースもございましたが、「まん延防止等重点措置」適用期間中は、可能な限り家庭での保育をお願いし、接触の機会を減らしており、クラスターの発生には至っていない状況でございます。保護者の皆さまのご理解、ご協力に感謝を申し上げます。
また、市内小中学校においても児童・生徒が感染するケースが出ております。感染拡大を防ぐために、一時的に学級を閉じる措置も講じておりますが、ICTを活用したオンラインでの授業を行うことにより、自宅待機の期間中も学びを止めることのない対応ができております。また、感染が確認された時の保護者の皆さまの冷静な対応と迅速な情報共有が、学校内での感染拡大を防ぐことにつながっており、感謝を申し上げるところです。引き続いて、感染予防と適切な対応に努めてまいりたいと考えております。

次に新型コロナワクチンの接種についてでございますが、追加接種(3回目接種)につきましては、医療従事者及び高齢者施設の入所者や従事者の皆さまへの接種はおおむね終了し、現在は、65歳以上の高齢者の皆さまなど一般市民の皆さまを対象とした接種も順調に進んでおり、全市民に対する追加接種を終了した方の割合は、2月22日現在で19.3パーセントとなっております。
今後も市民の皆さまが安心して、円滑にワクチン接種ができますよう、必要なワクチンの確保をするとともに、接種の前倒しに努め、伊那市医師会のご協力をいただきながら、全庁挙げて取り組んでまいります。

次に、南アルプス(中央構造線エリア)ジオパークの活動についてでございますが、令和2年11月の再認定審査で「条件付き再認定」となって以降、今後の活動継続の可否について組織内で協議を行ってまいりましたが、先の臨時総会におきまして、今後もジオパーク認定の継続を目指していくことを決定いたしました。
なお、今回の経過がきっかけとなり、これまで共に活動してまいりました富士見町が、申し出により退会することになりましたが、ジオパークを地域の資源として活用し、さらなる地域振興につなげるべく、今後は、伊那市・飯田市・大鹿村の2市1村により、継続して取り組んでいくことになりましたので、ご報告いたします。

さて、最近の全国の経済情勢でございますが、政府が今月17日に発表した2月の月例経済報告では、「景気は持ち直しの動きが続いているものの、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が残る中で、一部に弱さが見られる。」また、個人消費では、「持ち直しに足踏みが見られる。」とし、昨年9月以来、5カ月ぶりに下方修正されました。
新型コロナウイルス感染拡大の第6波による感染者の増加で、「まん延防止等重点措置」の適用地域が拡大し、消費が冷え込んでいることに加え、原油高や円安を受けた物価上昇など、飲食業や宿泊業をはじめとする幅広い業界に大きな影響が及ぼされております。
また、長引くコロナ禍の影響で、世界的に工場の操業停止や物流の停滞などにより、サプライチェーンに混乱が生じている状況もあり、今後の景気動向については、極めて慎重に注視していく必要があるものと考えております。

本定例会では、現在のコロナ禍による社会経済情勢を踏まえて編成した来年度当初予算案について、後ほど審議をお願いしておりますので、まず、令和4年度の市政運営の取組についてご説明を申し上げます。

【伊那市の財政状況】
はじめに、財政状況について申し上げます。
伊那市では、「財政の健全化」を重要施策に位置付け、取組を進めて来た結果、財政状況は非常に良好な状況に改善しております。具体的には、市町村の財政状況を端的に表すものとされる「実質公債費比率」は、合併初年の平成18年度に「20.8パーセント」であったものが、令和2年度は「7.8パーセント」となり、令和3年度決算でさらに「6.9パーセント」と良化すると予想しております。また、「将来負担比率」も、数値の算出を始めた平成19年度には、「197.3パーセント」でありましたが、令和2年度においても、平成28年度以降の「数値なし」を維持しております。
同様に、令和3年度末における市債残高の見込みも、臨時財政対策債を除く一般会計の残高が、平成18年度と比較して、142億円減の177億円と、45パーセント減少し、また、基金残高の見込みも、同期比で146億円、265パーセント増加し、201億円と良化しております。
今後も、コロナ禍の影響や地域経済の動向に注視しながら、コロナ対策をしっかりと実施した上で、引き続いて、一層の行財政改革、事務事業の見直しなどに取り組み、必要な事業を遅滞なく実施してまいりたいと存じます。

【令和4年度の予算編成について】
それでは、令和4年度当初予算について申し上げます。
令和4年度当初予算は、本年4月29日に市長任期を迎えることから、義務的な経費や継続事業を中心に骨格予算としながらも、新型コロナウイルスの感染状況及び地域経済の状況を考慮し、市政の停滞を招かない編成としました。
また、編成に当たっては、「誰ひとり取り残さない、持続可能な未来都市」を主題に位置付けるとともに、「コロナ禍から市民生活を守る、すべての福祉にもれがない取り組み」を副題として、福祉の向上に軸足を置きながら予算を編成いたしました。

【予算規模について】
次に、令和4年度の予算規模について申し上げます。
令和4年度の予算規模は、一般会計が358億4,500万円で、前年度当初予算と比較すると、9億2,200万円、2.5パーセントの減であります。これは、骨格予算ではありますが、コロナ感染症対策事業に約9億2,000万円を計上するとともに、福祉施策の一層の充実や、これまで検討を重ねてきた総合支所の建て替え事業、観光施設や防災施設の整備事業など、必要な事業を計上した結果でございます。
なお、この一般会計に、特別会計・企業会計を合わせた全会計では、597億600万円となり、前年度比較で5億7,560万円、1.0パーセントの減少となっております。

【歳入について】
次に、一般会計の歳入について、主なものを申し上げます。
まず、市税は、対前年度比較で約4億4,500万円、5.6パーセントの増加を見込んでおります。 令和3年度は、コロナ禍の影響を受けて、市民税や固定資産税の減額を見込みましたが、4年度は市民税及び固定資産税ともに増額を見込んでおります。また、地方交付税は、国の地方財政計画により、地方交付税が増額されているため、約6億200万円の増加を見込んでおります。
一方、国庫支出金は、若宮市営住宅建設事業や優良建築物等整備事業に対する交付金や、コロナワクチン接種に対する負担金等が減少したことなどから、約5億円の減少、寄附金は、ふるさと寄附金の増加を見込んで約5億700万円の増加、繰入金は、基金を充当する事業の減少により、約2億300万円の減少を見込んでおります。
また、市債につきましては、地方交付税の増加に伴い、臨時財政対策債が約7億1,100万円減少、その他の市債も事業の減少に伴い、約10億6,800万円減少したことにより、全体では約17億8,000万円の減少となっております。
以上、令和4年度の歳入を総括しますと、市債が大きく減少し、市税、地方交付税、県支出金及び寄附金が増加することを見込んでおり、全体では9億円余の減少となっております。一般財源ベースでは、ほぼ例年並みの財源が確保できております。

【歳出について】
次に、一般会計の歳出におきまして、特徴的な内容について申し上げます。
まず、新型コロナ対策予算でございます。3回目のコロナワクチン接種は、高齢者の皆さまから前倒しして接種を進めておりますが、希望する市民の皆さまに早期に接種できるように鋭意進めてまいります。また、コロナ禍の中で浮き彫りになった生活困窮者への支援や、「子ども食堂」や「子どもの居場所」に取り組む団体を支援する「子どもの未来応援事業」を継続するとともに、地域経済の回復にも、継続して取り組んでまいります。
また、今回の予算編成では、福祉のさらなる充実を実施し、難病患者等見舞金等の支給対象者の拡大や、高齢者いきいき健康券の用途拡大など、当初予算で見直しが可能な事業から先行して実施することといたしました。

次に、令和4年度の主な事業についてでございますが、はじめに、全国から注目を集める新産業技術を活用した地域課題の解決につきましては、約95パーセントを国が負担する地方創生推進交付金事業を活用して、モバイルクリニック事業やロボット技術を活用した保健・福祉サービス等に取り組んでまいります。
また、主に中心市街地への移動手段として、令和3年度に市内全域に導入した「ぐるっとタクシー」も運行を継続いたします。

総務・行政改革分野では、高遠町総合支所及び長谷総合支所の整備に向け、旧庁舎の取り壊し等に着手します。また、業務の効率化を図るため伊那地区水道施設保全管理業務の民間企業への委託や、AI音声文字起こしを導入してまいります。

低炭素社会の実現を目指す環境分野では、経木や麦ストローなどを活用した脱プラスチックの推進のほか、市役所本庁舎等のLED化や小学校等にペレットストーブ、ペレットボイラーを導入するなど、環境にやさしい循環型社会の実現に取り組んでまいります。

次に、子育て支援では、市独自の保育料・副食費の軽減や、乳児用おむつ用品の購入を援助する事業等を継続するとともに、保護者の利便性が向上する保育園ICT化ネットワークの構築、私立認可園への借地料の全額補助などを行います。

次に、介護や健康をサポートする事業として、重層的な支援を実施するための体制整備や、いーな電子連絡帳を活用した多職種連携などに取り組むとともに、福祉のさらなる充実のための支援策の見直しを実施します。また、子宮頸がんHPVワクチンの接種機会を逃した方へのキャッチアップ接種の実施や、胃がん検診における内視鏡の導入、多胎妊婦健康診査、産後ケアなどの充実を図ってまいります。

農林業分野では、有機栽培を取り入れたサスティナブル農業の振興、スマート農業実証試験、スマート農業機械等導入補助金、50年の森林(もり)ビジョンの推進、森林環境譲与税を活用する森林整備のほか、新たに、自然災害に強い農業の研究などを行ってまいります。

次に、商工観光分野では、仕事と子育ての両立支援施設や、高遠町観光案内所、横山バイクパークなどの運営を始めるほか、しんわの丘ローズガーデン整備、鹿嶺高原へのテラス設置、馬の背ヒュッテ購入、戸台口観光拠点施設整備を実施します。
また、商工業や中小企業を支援する各種補助金の交付、産業用地の造成工事やインフラ整備なども実施してまいります。

次に移住・定住など、地域振興の分野では、新たにVR技術を活用した移住定住促進事業を実施するほか、メディアを活用したシティプロモーション、地方と首都圏を結ぶプラットフォーム構築による人づくり、ワーキングホリデイによる関係人口の創出、新宿区や三宅村等の国内友好都市との交流などを実施します。

学校教育関係では、ICT活用教育を専門とする職員の配置や機器のグレードアップなど、ICT教育の充実を図りながら、本年試行した学力アップのための「AIドリル」を全ての小中学校に導入します。また、学校林での活動の充実を図る資機材の整備や、伊那西小学校の森の教室にWi-Fiを整備します。

次に、歴史や文化・スポーツの分野では、行政型MaaSとして移動式の「モバイル公民館」の構築や、男子46回、女子39回の開催となる「春の高校伊那駅伝」、「高遠石工」の記録映像の作成などのほか、伊那市民プール及び高遠スポーツ公園プールをともに開場することとしております。
次に、防災・生活基盤整備では、伊那中央清掃センター跡地に、平時は屋内運動施設として利用できる防災拠点施設の整備、伊那市山岳気象システムの更新、雨水貯留タンク等の設置補助、伊那中央行政組合が進める伊那中央衛生センター改築事業に対する負担金、道路等のライフライン保全のための支障木伐採などを実施するとともに、水道料金及び下水道使用料の据え置きのために、企業会計に対し出資を行います。
また、社会資本整備では、伊那バイパスや伊駒アルプスロード、環状北線などの幹線道路の整備促進や、公園施設、道路舗装や橋梁などの長寿命化、通学路の安全を確保する通学路緊急対策事業、伊那建設事務所が上伊那農業高校と連携して進める「県建設産業就労支援事業」への協力などを行うほか、若宮市営住宅の整備、通り町1丁目地区で実施されている市街地再開発事業への補助などを行います。
以上、令和4年度の予算及び主な事業等につきまして、ご説明をいたしました。
また、令和3年度3月補正予算では、決算に近づけるとともに、国の令和3年度第1号補正予算による「地方創生拠点整備交付金事業」を活用し、西箕輪大萱市営住宅跡地に、産学官連携拠点施設「サイエンスパーク」を整備する事業や、同様に、国の第1号補正予算を活用し、上伊那農業協同組合が実施する穀類乾燥調製貯蔵施設整備に対する補助事業、小中学校のコロナ対策や教師用タブレットの更新事業などを計上しております。
地域経済の下支えと福祉の充実を最優先に、コロナ対策や弱者支援、経済対策は、当初予算への計上に拘らず、状況に応じ、適時適切な時期に迅速に対応し、必要な事業については積極的に進めながら、「誰ひとり取り残さない、持続可能な未来都市」を目指してまいりますので、議員各位のご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

本定例会に提出いたします議案は、一般案件9件、条例案件18件、人事案件1件、補正予算案件9件、令和4年度当初予算案件10件の合計47件でございます。
詳細につきましては、担当部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議のうえ、ご議決賜りますようお願い申し上げまして、あいさつとさせていただきます。

お問い合わせ

伊那市役所 総務部 秘書広報課

電話:0265-78-4111(内線2133)

ファクス:0265-74-1250

メールアドレス:his@inacity.jp

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