さんよりこより(天伯社の七夕祭)
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更新日:2014年10月1日
鬼役のまわりをまわります
三周してから滅多打ち
「さんよりこより」は、美篶の川手地区(上川手・下川手)の天伯様と、富県桜井の天伯様に伝わる七夕祭りで、毎年8月7日に行われます。
伝承によれば、室町時代の中期、応永34年(1427年)、藤沢片倉(現高遠)に居られた天伯様が洪水によって富県桜井に流れ着き、その後再び洪水によって美篶川手に流れ着きました。これを縁として、桜井と川手に天伯様をお祀りしたのがはじまりとされ、足利時代の文明4年(1472年)から続いていると云われています。
旧暦の七夕にあたる8月7日、色とりどりに飾り付けをした七夕の竹竿を手に、子供達が天伯社に集まります。大人2人が笠をかぶり、太鼓を持って鬼に扮すると、子供達は飾り竹を持って鬼を中心に円陣をつくります。子供達が「さんよりこより(さぁーよってこいよぉーの意)」と唱えながら鬼の周りをぐるぐる廻り、三周したところで鬼が太鼓を叩くと、子供達は手にした飾り竹で鬼を滅多打ちにします。洪水を起こす疫病神(鬼)を叩き潰し、洪水を鎮める神事とされ、3回繰り返されます。天伯の七夕祭が「さんよりこより」と言われるのは、この掛け声からきたものです。
そのあと、御神体の御輿を担ぎ、行列をつくってそのまま三峰川を渡り、川手の天伯様から桜井の天伯様へ行きます。御神体が川を渡って来ると、桜井の天伯様でも川手と同様に「さんよりこより」が行われます。
御神体(御輿)が三峰川を渡るのは年に一度、対岸の妃の神のもとへ逢いに行くためだと云われ、その日は絶対に三峰川は荒れないと伝えられています。三峰川を”天の川”に見立てた七夕のロマンスとも言えますが、本来は長い間沿岸の住民を苦しめてきた三峰川の洪水を鎮めるための神事であったものが、川を隔てた両天伯様の関係から七夕神話に結びつき、一体のものとして融合した行事であると思われます。
開催日
毎年8月7日(川手天白社午後1時~桜井天白社午後2時~)
場所
川手天白社 伊那市美篶下川手
桜井天白社 伊那市富県桜井
美篶上・下川手の天伯社を出発
天の川に見立てた三峰川を渡ります
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