伊那市災害バイク隊
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更新日:2023年7月24日
1.概要
伊那市災害バイク隊は、伊那市職員で構成し、地震や大雨等による災害が発生した場合またはその恐れがある場合に、情報の収集や状況調査、情報の伝達にあたることを主な任務としています。
2.発足経緯
阪神淡路大震災の際、建物等の倒壊によるがれきの散乱や道路網の寸断によって四輪自動車の進入が制限されました。この際、荒れた路面や1メートル程度の狭い道路でも通行が可能であるオフロードバイクが有効な交通手段となった経験から、全国の自治体においてバイク隊の整備が進められてきました。
そのような状況の中、伊那市においても東日本大震災の経験を踏まえ、平成24年4月に県下自治体で初となる職員による「伊那市災害バイク隊」を結成しました。
3.組織構成
災害バイク隊の隊員は普段、伊那市職員として各所属部署において職務にあたっています。
その一方で、災害バイク隊の訓練時には危機管理課に所属、また、災害時には災害対策本部に所属し、危機管理課長の指示により任務にあたります。
人員体制は隊長、副隊長および隊員6名の全8名で、隊員はそれぞれ訓練・庶務班、装備・車両整備班、情報収集・広報・記録班に2名ずつ所属しています。
伊那市災害バイク隊組織図
チーム名
災害バイク隊には、「D. I. R. T」(ダート)という愛称があります。直訳では土や泥という意味がありますが、多少の汚れなど気にせず、しっかりと地に足を着けて活動していこうという決意から命名されました。
Disaster(災害)Investigation(研究、調査)Research(調査)Team(チーム)の頭文字に由来しています。
4.活動
(1)訓練
毎月1回、災害バイク隊独自の訓練を行っています。主な内容は、孤立する恐れのある集落の確認や主要道路通行不能時の迂回路の確認、悪路走行訓練、通信訓練のほか、救急救命講習への参加、伊那市や長野県、国が実施する防災訓練への参加などです。
(2)災害時
令和元年度 東日本台風で千曲市へ出動。
令和5年度 台風2号で伊那市内へ出動。
5.車両
災害バイク隊用車両として、6台のオートバイと1台の資機材運搬用車両を保有しています。
(1)バイク車両
小型自動二輪125cc・6台
悪路での走行能力、扱いやすさなどを考慮し、小型自動二輪の125ccクラスを選定しています。
バイク車両
(2)資機材運搬用車両
トラック・1台
もとは財団法人日本宝くじ協会から寄贈された消火・通報訓練車(けすゾウくん)で、119番通報装置、消火訓練装置を積載し、消防訓練などに使用されていました。
車両の更新に伴い、バイク隊の資機材運搬用車両として新たに活用することとなりました。
けすゾウくん
6.装備
(1)バイク乗車用装備
制服(伊那市消防団の活動服を流用)、バイク隊専用オレンジベスト、トライアル用ヘルメット(周囲の音声の聞き取りやすさや徒歩での歩きやすさを考慮)、ゴーグル、無線機、操縦用手袋、肘・膝用プロテクター、パンク修理キット、マップケース
(2)搭載資機材
油圧ジャッキ、チェーンソー、スコップ、鋤簾、発動発電機、バルーン(照明)、ガソリン携行缶、背負子、携帯用タンカ、救急箱、毛布、寝袋、トイレ用テント、ヘッドライト、マスク、ゴーグル、拡声器など
(3)ドローンの活用
近年では災害の全体像の把握に有効なドローンの操縦訓練を取り入れています。
バイクで進める範囲を超えて上空から確認できるため、早期に情報を収集でき、応急活動や被災者支援対策に繋げることができます。
ドローンによる空撮
7.昨年度までの活動実績
装備の点検
地図(地形図)の判読
野営訓練
通信訓練
自衛隊合同訓練
ドローン操縦訓練
悪路走行訓練
伊那市総合防災訓練への参加
毎年9月に実施される伊那市総合防災訓練に参加し、地元自主防災会、小、中学生、園児に災害バイク隊の活動をPRしています。
お問い合わせ
伊那市役所 総務部 危機管理課
電話:0265-78-4111(内線2051)
ファクス:0265-74-1250
メールアドレス:kka@inacity.jp
