INA輝き人ファイル【No.59】
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更新日:2025年7月28日
洞窟探検とミシンが伊那でつながる
岡坂 遼さん(35)
「伏線が回収されるようにつながっていることに自分たち夫婦も驚いている」と、今年、南アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会(南ア北部遭対協)の救助隊に入隊した岡坂さんは話します。
滋賀県で育ち、大学では探検部で洞窟探検に打ち込んできた岡坂さん。国内各地に加え、海外では東南アジア周辺の大き
な洞窟も探検してきました。「未踏の洞窟にも挑戦する中で、竪穴を降りるためのロープアクセス技術や、レスキュー技
術を身に着けました」。
伊那市へ移住したきっかけは、伯父さん伯母さんが住む高遠町に、幼い頃からよく遊びに来ていたこと。アルプスに抱かれた伊那谷の風景が好きで、自然と触れ合える環境で子育てをしたいと約5年前に移住しました。
また、元縫製職人の伯母さんから工業用ミシンを譲り受け登山道具を自作していたところ、現在の会社の求人を見つけ就
職。探検の経験を生かしながら登山用品や救助用品の企画開発に取り組んでいます。今後の展望について「遭難者を背負う
おんぶ紐を改良し、介護や福祉、防災の現場でも使える製品も開発していきたい」と語ります。
南アルプス登山は「奥深く、山に集中できるのが魅力」と岡坂さん。「自然を安全に楽しむためには知識や技術が必要。普段の生活でも五感を使うことを意識し、自分の体力や能力を把握して登山を楽しんで欲しい」。南ア北部遭対協救助隊の活動については「遭難された方も同じ山好き。レスキューの技術は磨き続けてもおごることなく、同じ山好きの仲間を助けるという心構えを大切にしたい」と決意。今までの経験を生かして、救助活動に取り組みます。
おかさか・りょう(高遠町)
立命館大学を卒業後、長野県と島根県で山村留学指導員を7年勤め、伊那市へ移住。酪農と稲作の複合経営をする農家で5年間勤務した後、今年から登山用品や救助用品を開発している株式会社ヘリテイジに企画開発担当として勤務。妻と子2人の4人で、里山を身近に感じながら生活。
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