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自然保護は天職

更新日:2015年7月21日

 伊那市長 白鳥 孝

 環境省のみなさんたちと作業を終えて、南アルプス仙丈ヶ岳からの下り、一般ルートのちょうど4合目に差し掛かったときです。そこに休んでいた5人パーティのうちの、やや年配の女性が声をかけてきました。「レンジャーの方ですか?」と、お馴染みの環境省の黄緑色のユニホームを見て立ち上がりました。自然保護官の宮澤さんが、「はい、そうです。環境省のレンジャーです」と答えると、「キャー、レンジャーさんですって、かっこいいわよねー、一緒に写真を取らせてもらってもいいですか?」と、南アルプスの山中でちょっとした騒ぎになりました。アクティブレンジャーの女性も加わって記念撮影をしました。一緒に写真に納まった女性たちは「これからもがんばって下さい。私たち応援しています」と、レンジャーの彼女たちは頼もしくそして誇らしく見えました。私たちは、ニホンジカから高山植物を守るための作業をしての帰りでした。
 2007年9月、「南アルプス食害対策協議会」を信州大学、南信森林管理署、長野県、飯田市、富士見町、大鹿村などで構成し、環境省や自然保護助成基金などの支援を受けて南アルプスの高山帯におけるニホンジカからの高山植物保護に乗り出しました。協議会のメンバーに加えボランティアを募集し、毎年雪解けの7月初旬に馬の背ヒュッテから馬の背周辺のお花畑をネットで囲います。設置場所は今では14か所ほどになり、ネットの総延長も1,500メートル近くになりました。雪解けとともにニホンジカより先に登ってネットを張り、10月下旬、雪の降る頃ネットをはずして雪崩で流されないように固定する。天気が悪くても、毎年こうした作業を続けてきました。
 環境省自然保護官のみなさんとは現場で、また関東事務所や霞が関の本省での打ち合わせと、高山植物保護の熱心な会議は数知れません。ネット設置場所の検討や、設置後の高山植物復活状況の調査、ニホンジカの生態調査などを進めながら、食害対策シンポジウムやパネル展、啓発活動などを続けてきました。その結果、10年ほど前は食害で消えてしまったシナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、アオノツガザクラ、シシウド、キバナノコマノツメ、クロユリ、ハクサンフウロ、ハクサンイチゲ、タカネツメクサなどの高山植物が数年前から復活し、かつてのようなお花畑が戻ってきました。
 このような、環境省、林野庁、県、大学、自然保護団体、市町村、猟友会、ボランティアなど複数の団体が関わって解決する重大な課題は、人と人とのつながりがないとできません。杓子定規の会議や名刺交換だけでは進みません。普段からのネットワーク作りに加えて、現地に赴き現状を知り、そして現地で判断する。時には山小屋でお酒を飲みながら交流を深める。私の知る女性自然保護官は、ボランティアにも参加し、山好きであり、お酒にもつき合えます。自然保護の仕事に誇りを持つ姿は天職でもあります。そうした姿があの「レンジャーの方ですか?」につながっているのでしょう。

「国立公園」レンジャーとして活躍する女性たち 2015年6月号No.734 掲載

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