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南アルプス新時代

ページID:509353481

更新日:2014年10月1日

 伊那市長 白鳥 孝

 静岡・山梨・長野の3県にまたがる南アルプスは、今年国立公園指定50周年、ユネスコエコパーク登録、日本ジオパーク全国大会開催と、これらに関連する大小イベントが目白押しの一年です。そして長野県では「信州山の日」の制定が今年から、国民の祝日としての「山の日」が2016年の8月11日から始まります。山好きの私としては嬉しい動きと期待の風です。「信州山の日」の制定と「山の月間」の展開は、いよいよ山岳県長野が本気で動き出したぞ、との印象を与えてくれます。
 南アルプスに関係する10市町村では、この山域の将来にとって何が必要なのか、今の何を伝え、どのような行動をしなければならないのかを議論してきました。その結果、今日まで積み残してきた課題をひとつひとつ、確実に解決しようとする方向で固まりました。例えば南アルプスの稜線までニホンジカが跋扈(ばっこ)しています。その対策として高山帯に防鹿柵を張ったり、シカの駆除をして高山植物を保護していることはあまり知られていません。これに対して、ニホンジカの獣害は深刻な問題として広く情報発信し、なお一層の駆除を進めることになりました。また、亜高山帯までヒメジオン・ビロードモウズイカ・セイヨウタンポポなどの外来植物が道路に沿って侵入してきています。これには、全国からボランティアを募り除去作業をすることにしました。あるいは、登山者が使用するストックの先端が尖ったままでは高山植物を傷め、登山道を崩してしまいます。そこで、ゴム製保護キャップをつけることを義務付けるようにしました。ヤマトイワナ保護や山小屋のトイレも大きな課題です。そのほかにも、登山道整備、安全登山、外国人登山客への対応など、積み残した課題への取り組みです。
 そして、ユネスコエコパークの理念には、「生態系の保全と持続可能な利活用の調和を目的とする」と謳われています。また、日本ジオパークにも「教育やジオツーリズムなどに利用することが義務づけられ、それぞれの地域の持続可能な地域振興、経済的発展をめざす」としています。静岡・山梨・長野の関係10市町村は、南アルプスの貴重な地形・地質・動植物、恵まれた景観・歴史・風土などを活用し、登山に山岳観光に教育旅行にと、全国の小中学生から大人まで幅広い世代が、また海外からも四季を通じて訪れることを具体的に実現するための大きな連携と行動が始まりました。

「信州自治」 2014年7月号 第67巻第7号 通巻792号 掲載

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メールアドレス:his@inacity.jp

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