第六回「月一モイmoi」フィンランド森と学びを語る会レポート
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更新日:2025年6月3日
森と学びを軸としたフィンランド連携を多様に推進する中、地域のみなさんにフィンランドの魅力を知ってもらい、フィンランドの暮らしを自分の暮らしにも取り入れるきっかけになればとの思いからスタートした「月一モイmoi」。
対話や体験を通して新しいコトを知り、フィンランドを通じて見える、もともと伊那市にある暮らしの豊かさを可視化します。
その第六回となる「フィンランド森と学びを語る会」を、伊那市ますみが丘の伊那西小学校 森の教室で行い、伊那西小の保護者の方や卒業生を含む地域の方が20人近く集まりました。
前日までの雨予報から一転、朝日を浴びてきらきらと光る新緑の下、鳥の鳴き声が響くさわやかな森の中でのひとときでした。
伊那西小の野外学習施設、森の教室
新緑の中で森と学びを語る
フィンランド視察訪問
フィンランドの子どもたちと森
5月17日から24日までの間、 フィンランド北カレリア地域との覚書による連携の推進等のため、伊那市からの訪問団がフィンランドへの視察訪問を行いました。
この視察では教育班とビジネス班に分かれ、それぞれの視点で重点的にフィンランドの取り組みについて学びました。
今回の月1モイmoiでは、教育班の視察参加者の一部が話し手となり、フィンランドの教育や子どもたちの学び、そこに流れる価値観について現地で学んだことを伝えるとともに
参加者の皆さんとの対話を通して、それぞれの考えたことを交流しました。
フィンランドの学校では、天気のいい日に外で授業をするのは日常のこと。
クラスのみんなで学校近くの森に行って、生き物や植物を見つけたり、
体育の時間には森の中で走ったり、いろいろな動きをする中でバランス感覚を育てたり、豊かな自然と共に子どもたちが学ぶ様子を見てきました。
森へ遠足(小学校3・4年生)
自然の中で自由に遊ぶ(保育園)
フィンランドの学校で大切にされていること
フィンランドでの学校では、先生も子どもたちも「他者との比較や競争」を重視していません。
正解と不正解、成功と失敗、ゲームの勝ち負けなどにあまり反応せず、
活動そのものを味わったり楽しんだり、学んだことを淡々と確認したりする場面が多くみられました。
また、日々の学びには豊かな自然が生かされていました。
子どもたちは、森にあるものを使って工夫しながら遊びを生み出したり、想像力を働かせたり、
森だからこそ感じられる音や香り、手触りを五感で味わう時間を過ごしていました。
「自分はどう感じるか」
「これをやってみたい」
子どもたちそれぞれの、そんな思いが大切にされていました。
会の途中で、ちょっと一息つく時間もありました。
チョコレートや、キャンディ、
リンゴンベリーのジャムとクラッカー、
少しずつ持ち寄ったフィンランドの味を皆さんとシェアしました。
フィンランドの人の根っこにあるもの
学校で見てきたことを話す
チョコ、飴などフィンランドの味も皆さんとシェア
対話の時間
参加者の皆さんとの対話の中でも、
「自分軸であること」
「森を大切に思う心」
「比較や価値づけをされない心地よさ」
などについて、
それぞれが心に浮かんだことを言葉にする場面がありました。
話したい人が話し、それを聞く人がいて、
温かい時間が流れました。
言葉を聞き合います
心にのこった言葉を付箋で共有
ふと忘れそうになる大切なこと
今回の月1モイmoiでは、フィンランド教育のことをたくさんお伝えしましたが、
これはフィンランドを目指そう、という呼びかけでも
日本の教育の否定でもありません。
わたしたちは、ここで学んだことをヒントに
伊那でできることを考えたい。
そんな思いで、語る会をやってみました。
勝ち負け、優劣のような
「価値づけをしない」
フィンランドの心が、ふんわりと皆さんに届いていたら幸いです。
お問い合わせ
伊那市役所 企画部 地域創造課 地域ブランド推進係
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