平成29年度から適用される個人市県民税の主な改正
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更新日:2017年1月26日
給与所得控除の見直し(上限額の引き下げ)
適用年度 | 現行 (平成26年度から28年度) | 平成29年度 | 平成30年度以後 | ||||
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上限額が適用される給与収入額 | 1,500万円 | 1,200万円 | 1,000万円 | ||||
給与所得控除の 上限額 | 245万円 | 230万円 | 220万円 | ||||
給与所得者の特定支出控除の見直し
給与所得控除の上限額引き下げに伴い、一律に前年中の特定支出の額の合計額が、給与所得控除額の2分の1(最高125万円)に相当する金額を超える場合には、その超える部分の金額を給与所得控除に加算することができます。
給与収入金額 | 適用判定の基準となる特定支出の合計額 | ||||
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1,500万円以下 | 給与所得控除額×2分の1 | ||||
1,500万円超 | 125万円 | ||||
給与収入金額 | 適用判定の基準となる特定支出の合計額 | ||||
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一律 | 給与所得控除額×2分の1 | ||||
国税庁のホームページ(No.1410給与所得控除)をご覧ください。(外部サイト)
国税庁のホームページ(No.1415給与所得控除)をご覧ください。(外部サイト)
日本国外に居住する親族に係る扶養控除等の書類の添付等義務化
平成27年度の税制改正により、日本国外に居住する親族(国外居住親族)に係る扶養控除等の適正化の観点から、所得税の確定申告や個人住民税の申告等において、国外居住親族に係る扶養控除・配偶者控除・配偶者特別控除・障害者控除(16歳未満の扶養親族含む)の適用を受ける者は、「親族関係書類及び送金関係書類を添付または、提示をしなければならない」こととされました。
注記1:給与等の年末調整や公的年金受給者が、国外居住親族(16歳未満の扶養親族含む)に係る「親族関係書類および送金関係書類」を扶養控除等申告書に添付または提示している場合は除きます。
注記2:16歳未満の扶養親族を有するもので、個人住民税の非課税限度額制度(人的非課税制度)の適用を受ける者や、その親族に係る障害者控除を受けようとする者は関係書類の添付または提示が必要とされています。
「親族関係書類」について
「親族関係書類」とは、次の(1)または(2)のいずれかの書類で、国外居住親族が居住者の親族であることを証するものをいいます。
(1)戸籍の附票の写しその他の国又は地方公共団体が発行した書類及び国外居住親族の旅券(パスポート)の写し。
(2)外国政府又は外国の地方公共団体(以下「外国政府等」といいます。)が発行した書類(国外居住親族の氏名、生年月日および住所または居所の記載があるものに限ります。
「送金関係書類」について
「送金関係書類」とは、次の書類で、居住者がその年において国外居住親族の生活費又は教育費に充てるための支払を必要の都度、各人に行ったことを明らかにするものをいいます。
(1)金融機関の書類またはその写しで、その金融機関が行う為替取引により居住者から国外居住親族に支払をしたことを明らかにする書類(送金依頼書など)。
(2)いわゆるクレジットカード発行会社の書類またはその写しで、国外居住親族がそのクレジットカード発行会社が交付したカードを提示してその国外居住親族が商品等を購入したことなどにより、その商品などの購入等の代金に相当する額の金銭をその居住者から受領した、または受領することとなることを明らかにする書類(クレジットカード利用明細書など)。
国税庁のホームページ(国外居住親族に係る扶養控除等の適用について)をご覧ください。(外部サイト)
特定配当等の申告方式の明確化
上場株式等の配当所得等(特定配当等)について、所得税の確定申告書において総合課税または申告分離課税として申告した場合は、個人住民税も同様の申告方式が適用されます。
平成29年度の税法改正により、特定配当等の課税方法を選択できることが明確化され、次の方法により所得税と住民税とで異なる申告方式を選択できるようになりました。
納税通知が送達される日までに、確定申告書とは別に、住民税申告書を別途ご提出ください。所得税と異なる課税方式(申告不要制度、総合課税、申告分離課税)を選択することができます。(例:所得税は総合課税、個人住民税は申告不要制度)
(参考・申告方法)
特定配当等の所得について、所得税では総合課税で申告し、住民税では申告不要としたい場合、確定申告では該当の配当を総合課税でご申告いただいたうえで、納税通知が送達される日までに住民税申告書の配当所得欄に「申告しない」とご記載いただき、市役所税務課へご提出ください(この場合でも、総合課税で申告しなければならない配当所得がある場合はその所得金額の記載は必要です。)。
注記1:一部を総合課税として残りを分離課税とするなど、特定配当等を任意に区別し異なる申告方式とすることはできません。
注記2:申告不要制度の活用は配当ごと(特定口座の場合は口座ごと)に選択することができます。
注記3:非上場株式の配当など(農協出資配当など)は特定配当等に該当しません。非上場株式配当は、住民税においては総合課税で申告しなければならない配当となります。ご注意ください。
納税通知の送達は、例年、特別徴収分は5月前半、普通徴収分は6月前半にしておりますが、個人によって状況が異なったり、前後することも考えられます。詳しくは税務課市民税係までお問い合わせください。
金融所得課税の一体化
- これまで公社債等と上場株式等とで課税の仕組みが異なっていましたが、平成25年度の税制改正により、税負担に左右されずに金融商品を選択できるよう、異なる課税方式の均衡化を図る観点から、公社債等の課税方式を株式等の課税方式と同一の申告分離課税となりました。
- また、特定公社債等の利子および譲渡損益並びに上場株式等に係る損益通算の範囲を拡大し、3年間の繰越控除が可能となります。
公社債については、特定公社債等と一般公社債等に区分した上で、課税方式が変更されます。
特定公社債等 | 一般公社債等 | ||||
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特定公社債 | 特定公社債以外の公社債 | ||||
公募公社債投資信託の受益権 | 私募公社債投資信託の受益権 | ||||
証券投資信託以外の公募公社債投資信託の受益権 | 証券投資信託以外の私募公社債投資信託の受益権 | ||||
特定目的信託の社債的受益権で公募のもの | 特定目的信託の社債的受益権で私募のもの | ||||
- 特定公社債等の利子は、源泉分離課税(所得税15パーセント、住民税5パーセント)から申告分離課税(所得税15パーセント、住民税5パーセント)に統一されます。
- 一般公社債等の利子等については、20パーセントの源泉分離課税が維持されます。
- 特定公社債等の譲渡益については、非課税から20パーセントの申告分離課税に課税方法が変更されるとともに、税制上、上場株式等と同様な取り扱いとされます。(損益通算、繰越控除が可能)
- 平成28年1月1日以後行う割引債の償還及び譲渡については、20パーセントの申告分離課税となります。平成27年12月31日以前に発行され償還差益が発行時に源泉徴収の対象とされたものについては、18パーセントの源泉分離課税(所得税18パーセント、住民税非課税)が維持されます。
内容 | 利息 利子 |
売却益 譲渡損益 |
償還差益 | |
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現行 平成27年12月31日以前 | 所得の区分 | 利子所得 | 譲渡所得 | 雑所得 |
公社債等の税率 | 源泉分離課税(申告不要) 20パーセント (所得税15パーセント 住民税5パーセント) |
非課税 | 総合課税 (所得税5パーセントから45パーセントの超過累進税率 住民税10パーセント) ・割引債は発行時18パーセントの源泉分離課税(所得税18パーセント 住民税非課税) |
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改正後 平成28年 1月1日以後 |
所得の区分 | 利子所得 | 譲渡所得 | |
特定公社債等の税率 | 申告分離課税 20パーセント (所得税15パーセント 住民税 5パーセント) ・源泉徴収あり特定口座は申告不要 ・申告不要とした場合、譲渡損失との損益通算できません |
申告分離課税(譲渡所得として) 20パーセント (所得税15パーセント 住民税5パーセント) ・源泉徴収あり選択特定口座は申告不要 ・確定申告により3年間損失の繰越控除可能 |
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一般公社債等の税率 | 源泉分離課税(申告不可) 20パーセント (所得税15パーセント 住民税 5パーセント) |
申告分離課税(譲渡所得として) 20パーセント (所得税15パーセント 住民税 5パーセント) |
- 所得税においては、平成25年から平成49年までの間に生じる所得について、確定申告や源泉徴収の際には、表中の税率とは別に2.1パーセントの復興特別所得税が課されます。
- 平成28年1月1日から特定公社債等についても、特定口座で計算される所得の対象として受け入れることができることとされました。
- 平成28年1月1日以後、特定公社債等の利子等については、利子割(住民税5パーセント)の課税対象から除外した上で、配当割の課税対象とされます。
- 源泉徴収選択特定口座内の特定公社債等の譲渡所得として申告した場合、株式等譲渡所得割の課税対象とされます。
損益通算・繰越控除・分離課税制度の改組
従来可能であった「上場株式等」と「一般株式等(未上場株式等)」の間での損益通算ができなくなります。
平成28年1月からは、次の1と2の区分による別々の分離課税制度に改組されます。
区分 | 各区分内の損益通算 | 各区分内の繰越控除 | ||||||
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特定公社債および上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税(申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得との損益通算も可能) | できる | できる | ||||||
一般公社債等および一般株式等(未上場株式等)に係る譲渡所得等の分離課税 | できる | できない |
国税庁のホームページ(個人の方で上場株式等を保有・譲渡した場合の金融・証券税制について)をご覧ください。(外部サイト)
お問い合わせ
伊那市役所 市民生活部 税務課 市民税係
電話:0265-78-4111(内線2235 2236 2237 2238 2239)
ファクス:0265-74-1251
メールアドレス:zei@inacity.jp
