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たき火通信 其の二十四

ページID:119498658

更新日:2014年10月1日


全国に「駒ヶ岳」は18座あり、最も高いのがこの東駒ケ岳(2,967m)です。

こだわり

「甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)」の呼称をめぐって議論をしたことがありました。もちろん私の主張は「東駒ヶ岳(ひがしこまがたけ)」です。相手は山梨の方でしたから「甲斐(かい)」の文字は譲りません。全国的には「甲斐駒ヶ岳」となっていますが、これは明治時代以降に陸軍参謀本部陸地測量部が決めたもので、伊那谷の私たちの祖先がつけたものではありません。木曽でもありました。「西駒ヶ岳(にしこまがたけ)はどの山ですか?」と聞いたら、おばあさん「西駒じゃあなくて、木曽駒(きそこま)だで」と。伊那人は昔から南アルプスの駒ヶ岳を「東駒ヶ岳」、中央アルプスの駒ヶ岳を「西駒ヶ岳」とそれぞれ言い習わしてきました。世界で一番高いエベレスト(英語)もサガルマータ(ネパール語)、チョモランマ(チベット語)と見る方向によって違い、宮城県の栗駒山(くりこまやま)も、秋田県からは大日岳(だいにちだけ)、岩手県では須川岳(すかわだけ)です。地名や峠名・山名は、同じものを捉えても、生活する場所によって呼び方が異なります。というか、きちんと峻別(しゅんべつ)されてしかるべきです。ここに住む者、ここに暮らしてきた人々にとって、地名(固有名詞)とは歴史であり、文化であり、習俗であり、生活史そのものなのです。祖先から脈々と受け継がれてきたそれらは、失ったり、忘れたり、変節・変更したりしてはいけないものなのです。「伊那」あるいは「伊那谷」も同様です。「古事記(こじき)」・「日本書紀(にほんしょき)」の律令国家(りつりょうこっか)の時代から1300年も続いてきた「伊那」の固有名詞も、上伊那地方では「南信州」ではないと思うのです。

平成24年6月 白鳥 孝

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