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たき火通信 其の四十一

ページID:466108130

更新日:2014年10月1日


大萱にあるこの丁石はちょうど一里の距離にあります

羽広道(はびろみち)

信州大学農学部を通り、伊那市営火葬場から伊那市街へ下ってくると、国道361号と交差する信号機があります。「10丁目の信号機」です。両親にも家内にも、誰に聞いてもおそらく「10丁目の信号機」で通ります。この信号機は正確には「川北町」なのですが、通称と俗称なのでしょうか、昔から「10丁目」なのです。そして、その信号機から伊那の市街地を右眼下に眺めながらそよそよと下り、小沢川の室渡場橋(しっとはばし)へつづく坂道は、昔から「10丁目の坂」と言い慣(なら)わされています。10丁目は、距離をあらわしています。どこから10丁かというと、その起点は常圓寺(じょうえんじ)の南下、「坂下の辻」にあります。1丁はメートルに直すと109mです。つまり10丁目の坂とは、坂下の辻を起点とした1090mの位置を指します。そして坂下の辻からは、1丁ごとに高さ50cmほどの観音像が設置され、その数はかつて54体あって、終点は伊那市西箕輪にある古刹、「羽広山仲仙寺」に続きます。観音像は「丁石(ちょうせき)」と呼ばれ、この丁石のある道は「羽広道(はびろみち)」といいます。羽広山仲仙寺は古くから「馬の観音様」として多くの参拝者が訪れていました。馬は昔から農耕馬として大切にされ、健康と安全を願って農民は馬とともに参詣したのです。丁石にはそれぞれ施主名と村の名前、そして丁番が彫られています。上牧、小沢、羽広などに混じり、高遠の下山田や長谷の非持村、溝口村、黒河内村などの名も見られます。ところが残念なことに、丁石は現在30数体に減ってしまいました。道路工事などによってどこかにいってしまったようです。平成のこの時代、抜けてしまった20体ほどの丁石を何とか復活できないかと思案中です。

平成25年11月 白鳥 孝

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