伊那市

たき火通信 其の七十七

更新日:2016年12月1日

ヤマトイワナの原種を探す

 伊那谷に生息するイワナ(岩魚)やアマゴ(天魚・雨魚)の渓流魚は、私たちの身近に存在しています。小沢川・小黒川・棚沢川(たなざわがわ)・藤沢川・山室川(やまむろがわ)・三峰川などで幼い頃に魚釣りやうろづかみ、川干(かわぼ)し、ヤス突きなどの懐かしい経験をもつ方も多いと思います。
 日本のイワナはアメマス(東北・北海道)、ニッコウイワナ(関東・東北の山岳部から北陸)、ヤマトイワナ(中部山岳の太平洋に注ぐ河川と紀伊半島の一部)、ゴギ(中国地方のごく一部)の4亜種に大別され分布しています。天竜川水系に生息するイワナはヤマトイワナで、長野県レッドデーターブックの「準絶滅危惧種」に指定されています。ところが古い歴史のなかでは、ニッコウイワナのような、本来は天竜川水系には生息しなかったイワナが放流された過去もあり、その結果ヤマトイワナの原種との交雑種が生まれています。
 南アルプスの仙丈ヶ岳にはじまる三峰川とその水系で、この貴重なヤマトイワナの原種探しが始まりました。目的はヤマトイワナの原種を探して保護・増殖・活用し、今のままの環境を後世に残そうとするものです。天竜川漁業協同組合、釣り人などの遊漁者、「国立研究開発法人水産研究・教育機構」・県水産試験場・信州大学などの識見者、市役所の有志のみなさんで、平成26年に「三峰川のヤマトイワナを守る会」を立ち上げ、イワナの遺伝子を採取しながらの長い地道な調査がスタートしました。
 原種と交雑種の分布を明確にし、三峰川中流域以遠での禁漁区間・キャッチ&(アンド)リリース区間・通常の釣り区間などのゾーニング、体長制限・尾数制限などのルール作りなどを進めています。ヤマトイワナが地元長谷地域にも、漁業協同組合にも、また釣り人にも恩恵をもたらす仕組み作りです。渓流魚を沢山釣って、すべて持ち帰るスタイルは過去のもの。これからは、ヤマトイワナの棲(す)み続ける環境を考え、守りながら楽しむ時代となってきました。
 平成28年12月 白鳥 孝

三峰川源流での釣り風景 三峰川源流部でヤマトイワナを求める

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