伊那市

たき火通信 其の九十八

更新日:2018年10月23日

ダムの機能

美和ダムは大量の流木を捕捉しました(昭和57年)

 「ダムマニア」なる人種がいます。彼らは土木の粋(すい)を極めた巨大なダムを訪ねる旅をし、山奥にじっと佇む静謐(せいひつ)な姿に感動し、そしてダムからの放流を写真に収め、現地に行かなければ手に入らない「ダムカード」を収集するダムマニアは静かに増え続けています。全国のダムの数は2900基とも言われます。そしてダムには二つとして同じ姿、構造のものはありません。これも魅力の一つかもしれません。
 かつて「脱ダム宣言」なる言葉がありました。ダム悪者論(わるものろん)です。しかし近年、ダムはその効果、効用、存在意義など正当に評価されるようになりました。例えば今年の西日本豪雨災害では死者220人、行方不明者や負傷者などを合わせると400人を超えます。平成29年の九州北部豪雨災害、平成27年の関東・東北豪雨では鬼怒川(きぬがわ)の決壊が記憶に新しく、平成26年には死者77人を出した広島土砂災害もありました。これらはごく一部の災害の歴史です。毎年のように発生する自然災害では、その度に山地崩壊、堤防決壊、河川氾濫、土砂災害など悲しい歴史をつくってきました。伊那市にも昭和36年の「三六災害」、昭和57年、58年と続いた大災害、平成18年にも大きな豪雨災害がありました。
 こうした災害時に被害を小さくし、または防いだのはダムであり堰堤(えんてい)でした。近年、土砂災害で注目されているのが「流木(ながれぎ)」による被害の巨大化です。平成29年九州北部豪雨では、流木のもつ破壊力に、研究者や土木、砂防などの関係者は改めて驚きました。流木の破壊エネルギーは半端ではありません。
 ダムは平時には、飲料・工業用の利水機能や発電を行い、そして万が一の洪水時には調整機能のほか、流木の捕捉もしてくれます。9月末にダムやダム湖の利活用を進め、地域の活性化を図るための「地域に開かれたダム」全国大会が、伊那市長谷の美和ダムで行われます。伊那大会では、ダムの役割、歴史、恩恵などを改めて考える大会となります。 

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