伊那市

たき火通信 其の二

更新日:2014年10月1日

峠から5分程のところにある「水桝(みずます)」跡

分水嶺を越えた水

権兵衛峠付近は、日本海に流れる水と、太平洋に行く水を分ける「大分水嶺」です。
峠の向こうは奈良井川で信濃川となって日本海に注ぎます。
実はこの峠から谷を12kmも分け入って、奈良井川源流の白川まで古い水路跡が残っています。
「木曽山用水」の跡です。
今から140年ほど前の明治初期に、今の伊那市西箕輪上戸・中条地区のお百姓さんたちが、「命の水」を求めて木曽谷から伊那谷まで用水路を引きました。
西箕輪の不毛な畑を水田に変える、壮大な工事を行ったのです。
谷に樋(とい)を渡し、人力でトンネルを開け、何年もかけて水路をつくって、22.5haの水田を開きました。
現在は940mのトンネルで木曽から水路を開けていますから12kmの水路は使われていません。
私はこのような大分水嶺を越えた用水路の例が日本のどこかにあるのではないかと、全国を対象に調べていますが、いまだに出会っていません。
もしかしたら地図もない、車もない、機械もない明治の初期に、大きなスケールで開鑿(かいさく)した工事は、日本で唯一の分水嶺を越えた水として、伊那人の誇りかもしれません。
平成22年7月 伊那市長 白鳥 孝

木曽山用水の水路

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