たき火通信 其の百三十九
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更新日:2022年2月21日
家人を看ていて気づいた事
昔の生活のなかに知恵があります
介護を必要とする家人を看るようになって、もうすぐ一年になります。聞くこと、知ること、覚えることがあり過ぎて、最初のうちは大いに戸惑いました。それまでは自分を中心とした毎日を熟していれば良く、起床から就寝までのリズムが当たり前の生活に疑問のなかった日常が、その頃から大きく転換したのです。各種保険などの支払いや更新・年末調整など分からないことばかり、いかに自分の社会性が乏しいのかと呆れたほどでした。
炊事・洗濯・掃除・買い物・ゴミ出しなどひと通りの事はできるようになりました。料理のレパートリーもそれなりに増え、当初と比べれば冷凍食品からの脱却も進んできています。こうした主婦業ならぬ主夫業で学んだこと、考えさせられたこと、気づいた事がいくつも出てきたのは、別な意味で収穫となりました。例えば夥しいプラゴミの発生、洗い物に使うスポンジの劣化、コンビニのレジ袋、過剰・過大なプラスチックの包装など、疑問と不信と不安が渦巻いています。こうした課題に主夫業なる私は、変革・改善を求めて動き出しました。
例えば、仄聞するところによると、炊事に使われるスポンジは、劣化してくると微細なゴミが発生してマイクロプラスチックとして海洋を汚染するらしいのです。その代用として昔ながらの「ヘチマ」を使うことにしました。レジ袋を無くす運動として「マイバック」を持って買い物をするようになりました。今では誰もがマイバックを持参しています。大量のプラゴミ対策は少し時間が必要です。ただ食べ物を、包む・乗せる手立てとして「経木」の使用を始めています。プラスチックストローの代替品として、「麦ストロー」の研究を信州大学と進めています。こうした気づきは主夫業に就かなければ分からなかったことばかりです。
介護のことも、安心して暮らせる社会制度があるから誰もが生きられるし、脱プラスチックは、持続可能な社会の実現のために乗り越えなければならない課題であるし、時代の変化と要求のなかで、間違いのない選択と実行が求められる時代になってきました。
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