たき火通信 其の四十四
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更新日:2014年10月1日
面白い形の雲の変化からも天気の予測ができます
天気図
この時期、南アルプスや中央アルプスの山には雪雲がかかり、山麓では粉雪が舞って、一日中気温の上がらない天気があります。テレビの天気予報を見れば、山陰・北陸・東北の日本海側と北海道は大雪、大荒れの天気と言い、関東から名古屋、大阪方面はからりと晴れた穏やかな天気だと予報します。テレビには、日本海側の雪マークと、太平洋側のお日様マークの「絵」が出ています。天気予報の画面は、どのテレビ局もだいだい同じように「絵」で表現しています。このことがいけないわけではありませんが、前段の「なぜこうなるのか」という原因が伝えられないまま、近頃「絵」だけで結果を伝える天気予報が増えてきた気がします。
等圧線が南北縦にならび、典型的な冬型の気圧配置になれば日本海側は雪、太平洋側は晴れの天気です。さらに上空に強い寒気が入り、等圧線が詰(つ)んで密になれば、冬型は一層強くなり、伊那谷では山は荒れ、山麓では雪が舞うような天気になります。
かつてテレビや新聞紙面の天気予報欄には、日本列島の地図の上に「天気図」が描かれていました。天気はまったく複雑です。温度・湿度・風・風向・気圧・速度・天気などなどに加えて、予報はこれからの天気を予想するのですから、科学が発達した時代でも難しい領域です。
天気図がしだいに身近から消えつつあるこの時代、「守屋山の雷はおっかねえ」とか、「朝霧は晴れ」「ツバメが低く飛ぶと雨」など、私たちはもう一度伊那谷に伝わる自然気象に基づく「俚諺(りげん)」に依拠する必要があるかもしれません。そして結果の原因を伝える天気図が消えつつあることを寂しく思うのは、私だけでしょうか?
平成26年2月 白鳥 孝
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