たき火通信 其の三
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更新日:2014年10月1日
「雲の博物館」
虫の音が聞こえる頃の雄大積雲(にゅうどう雲)はどことなく寂しい気がします。
もう秋がそこまで来ているのに、夏の名残が空に浮かんでいるかのようです。
いく筋もの白い線を引く巻雲(すじ雲)、数えることを忘れるほど無数にならぶ巻積雲(うろこ雲)、山の稜線を駆けるように渡っては消える層雲(きり雲)、冬の寒々とした空の高層雲(おぼろ雲)、レンズのような高積雲。雲は詩的に叙情的に人の心を捉えます。
私の好きな雲はゆったりと空に浮かぶ積雲(わた雲)です。
ちょうど秋口の積雲がいいですね。
信州は「雲の博物館」といえるほど多彩な雲を見ることができます。
この伊那谷でも同様で、起伏の激しい山岳地形に加えて、大小の河川が血管のように、寒暖の差や内陸気候などが複雑に関係して雲をつくっています。
雲は天才と言った人がいました。
きっと今日もどこかで「あっ、お魚さんだ」「アンパンマンだ」と大空を見上げる子どもたちがいるに違いありません。
雲の不思議さや自然のおもしろさに興味を持つ伊那っ子が増えることを願っています。
平成22年8月 白鳥 孝
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