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たき火通信 其の百二十四

ページID:630758298

更新日:2020年11月25日

令和の秋葉街道

南アルプスと、その西にある伊那山脈との間に壮大で悠久ゆうきゅうの道があります。北から辿たどると諏訪湖から杖突つえつきとうげを越え、高遠町・長谷からぶんぐいとうげを経て大鹿村に入り、さらに地蔵じぞうとうげから南信濃へ、そして静岡県と境をなす青崩あおくずれとうげを結んで、浜松で国道1号に合流する道です。国道152号、別名を秋葉街道と言い、大断層の中央構造線に沿って引かれています。

 この道は古くから使われていました。山国信州と太平洋を最短で結ぶ道は、縄文時代から利用があり、南北朝時代にはむねなが親王しんのうが大鹿に居城しながら北朝との戦いに、戦国時代には、浜松の徳川家康を攻めるために、甲斐の武田信玄の軍勢が通りました。そして江戸時代になると、火伏ひぶせ・ぼうの神様として、諏訪・伊那・高遠・飯田の庶民が遠州秋葉神社まで往来した信仰の道でもあり、太平洋の塩やみやこの文化・芸能などを運んできた道でもありました。

 国道152号には青崩峠と地蔵峠の2カ所は「不通区間」があり、道のない幻の国道とも言われています。青崩峠からは、北に八重やえごうち内川がわの谷筋に沿って深い谷が続いているのが見えます。そしていたるところに青くもろい崩落が見られ、中央構造線の大地の鼓動が聞こえてくるようです。

かつて何百年・何千年と人々が往来してきた古道・秋葉街道は、令和の現在いま、大規模な道路工事の真っただ中にあり、難所の青崩峠の真下にはトンネルが穿うがたれ、「青崩れ峠道路」6.9kmの大工事が国家的事業として進められています。この事業は「さん遠南信えんなんしん自動じどう車道しゃどう」の建設工事で、中央道飯田山本ICから、浜松いなさJCTまでつなぐ約100kmの高規格道路です。完成すると新東名高速道と中央道が結ばれ、ものづくりの浜松工業地帯と、伊那谷(INA valley)は、1~1.5時間の距離となります。人口約240万人の大都市との交流を目前に、観光・製造業・農業・教育などの各分野において、今から怠りない準備が求められてきます。開通まであと数年です。

お問い合わせ

伊那市役所 総務部 秘書広報課 広報広聴係

電話:0265-78-4111(内線2131 2132)

ファクス:0265-74-1250

メールアドレス:his@inacity.jp

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