たき火通信 其の三十二
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更新日:2014年10月1日
長谷溝口露頭 子どもたちが大地の声を聞いています
日本初のジオパーク認定
ジオパーク(GEOPARK)は、「大地の公園」と表現し、地球の成り立ちや、大地のでき方を知ることができる場所(公園)をさします。地球活動の遺産を知ることのできる、いわば「地質遺産」で、ユネスコの支援によって設立されました。伊那市は大鹿村・飯田市・富士見町に呼びかけて、2008年国内初となる日本ジオパークとして「南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク」として認定されました。国内では洞爺湖有珠山(とうやこうすざん)・糸魚川・島原半島・アポイ岳・山陰海岸・室戸の各ジオパークの7か所が初の認定です。その後、霧島・阿蘇・秩父・箱根・伊豆半島ジオパークなどが認定され、2012年現在25か所となっています。このジオパークは、単に珍しい地質遺産を大切にして、手をつけずに守るためのものではなく、教育やジオツーリズムなどに利用することが義務づけられていて、それぞれの地域の持続可能な地域振興、経済的発展をめざしています。つまりこの地質遺産を、その地域の観光振興や子どもたちの教育にしっかりと使いなさい、としているわけです。南アルプス(中央構造線エリア)ジオパークは、伊那市高遠町から長谷を通り、分杭峠・大鹿村・地蔵峠・南信濃・青崩峠(あおくずれとうげ)から水窪(みさくぼ)、さらには紀伊半島・四国・九州へとつながる世界的な大断層の中央構造線のうち、長野県内にあたる部分をさしています。直接中央構造線の露頭(ろとう)を観察できるところが5か所、戸台の化石・遠山川の埋没林(まいぼつりん)・御池山(おいけやま)の隕石(いんせき)クレーター・付加体(ふかたい)など、そしてこれらに裏打ちされた歴史・街道・民族・食文化。これほど興味津々でダイナミックな地域はありません。時期をみてジオパークの面白さをご紹介してきましょう。
平成25年2月 白鳥 孝
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