たき火通信 其の百三十六
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更新日:2021年11月24日
3匹の犬の死と1匹の犬
我が家にやってきた「カイ」♀
我が家では3匹の犬を飼っていました。豆柴犬の「ゴウ」、北海道犬の「ハク」、北海道犬とハスキー犬のミックスの大型犬「茶々丸」です。
最初にやってきたのはゴウ。3人の子どもたちが小学校の頃で、「どうしても犬を飼いたい!ちゃんと面倒を見るから!」と、結末は予測できたものの、ついつい飼うことになってしまいました。確かに最初の頃は毎日のように散歩に連れて行っていました。ゴウは、寒い時には自分で敷き布団を日向に引っ張り出してその上で寝るような賢い犬でした。ハクは天然記念物の北海道犬で、テレビコマーシャルに出ている白い犬と同じ犬舎から来ました。雷に弱く、クマとヘビに強い頼もしい犬でした。ある時近所でツキノワグマが檻にかかったので、ハクを連れて見に行くと、クマを見るなり牙をむき出し、猛然と飛びかかって行ったのには「さすが北海道犬だ」と首肯したものです。茶々丸は伊那から金沢の弟のところに引き取られた犬です。数ヶ月した頃、茶々丸が伊那に出戻ることになりました。何でも脱走して金沢の閑静な住宅地で、警察も出るような大騒動になってしまったらしいのです。
こうして我が家では3匹の犬たちと暮らすようになりました。そして子どもたちは、部活や習い事などが忙しくなったのと飽きが来たのか、散歩に行く回数が減り、妻と私が3匹を順番に散歩するようになりました。私の予測が当たったわけです。
ゴウは晩年、玄関にある薪ストーブの横で過ごし、2016年1月に妻と私の見ている前で亡くなりました。16年生きました。ハクは2019年5月に突然死にました。北海道犬の死に際はどの犬も突然のようです。18才でした。茶々丸は19才まで生きました。2021年6月に死にましたが、起き上がることもできなくなって、苦しそうにしている姿は辛いものがありました。夜中に目を覚ますと「死んではいないか」と見に行き、弱々しい声がするとまた見に行くといった日が続きました。
3匹の犬を見送ると、もう犬の死を迎えることがなくなり、正直心静かになりました。そんな穏やかな日が続いていた時、「知り合いの方が亡くなり、北海道犬を飼えなくなった。市長のところで飼ってもらえないか?」、今年の9月19日のことです。また散歩の日々が始まりました。
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