たき火通信 其の百四十六
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更新日:2022年10月26日
あけぼの文化交流圏
木曽町の九蔵峠から見た御嶽山
かつて習った数学の平方根で、√361の解が19であることの話です。国道361号と国道19号との繋がりが、この平方根を使ってこれほど明快に言いえて妙な表現になるとは正直驚きました。「361(さぶろくいち)をルートで開けば19号」とは、私の前の小坂伊那市長が挨拶でよく話していた言葉です。
国道361号は岐阜県高山市を起点として木曽を通り、伊那市高遠町を終点とする凡そ117kmの国道です。この国道は平成18年(2006年)に権兵衛トンネルが開通するまでは「開かずの国道」と揶揄され、開通は伊那谷と木曽谷住民の積年の悲願でした。「361をルートで開ければ」とは、まさに権兵衛トンネルの開通を指しているわけです。今では木曽圏域と伊那圏域を結ぶ道路として、通勤・観光・買い物・娯楽・救急医療などあらゆる分野で深く結ばれています。
「あけぼの文化交流圏」は12年ほど前に設立されました。当時の國島高山市長、田中木曽町長(現在は原町長)と私(白鳥)が、「高山・木曽・伊那を結ぶ国道361号の活用を図り、観光・災害・経済など、それぞれの分野において交流を促進する」ことを目的としています。コロナ禍前の数字ですが、国際観光都市高山の観光客は約500万人/年、そのうち約60万人/年はアジア・欧米を中心とする外国人でした。こうした観光客を木曽や伊那に誘導する取り組みです。
高山では古い街並みと歴史ある商家、春・秋の高山祭り、高山ラーメンと飛騨牛などが有名です。木曽は中山道の古い宿場と伝統の木曽漆器、日本在来馬の木曽馬、そして食ではスンキなどがあります。伊那に入ると南アルプスのダイナミックな山岳景観に加え、春の高遠城址公園のサクラ、バラ、ボタンなどの花々と、最近注目の高遠石工の作品群、南アルプス林道、それにローメン・伊那ソースカツ丼・高遠そばなど、国道361号沿線は、四季を通じて楽しみ満載の国道です。夢のある361号を、高山市・木曽町・伊那市でさらにブラッシュアップしていきたいものです。
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